第16回:将来の見通しの明るい会社を選ぶ

バフェットはコモディティが嫌い

前回に引き続きウォーレンバフェット流投資の基礎的な考え方を記載しておきたいと思います。バフェットは他社と差別化できない三流のビジネスに投資をしてはいけないと考えています。投資をするなら、安定した利益をもたらす会社であり「将来の見通しが明るい会社」を選べとバフェットは言っています。

1995年の株主総会のコメント

私たち(バークシャーハサウェイ)が求めているのは、投資した資金に対して高いリターンをもたらしてくれる会社です。しかも、長期にわたってその状況が続くことが大切です。そのために私が注目するのは、長期的な比較優位性を持っているかどうかです。

ウォーレン・バフェット

つまり、バフェットが興味を持つ見通しの明るい会社は、シンプルな事業であり他社を圧倒する強みを持った会社であるということ。この強みを持つ会社は将来の見通しが明るい会社と定義することができます。

反対に比較優位性(強み)のない会社をバフェットは「コモディティ(汎用品)」と呼んでいます。コモディティな商品やサービスには際立った強みや特色がないため、すぐに価格競争に陥る特徴があります。

代表的なコモディティとして、ガス・小麦・木材などをバフェットはあげていましたが、コモディティは国および時代によっても変わっていくもの。自動車やパソコンといった発明品も現代では差別化には非常に苦労しており、すでにコモディティな商品群であると考えられそうです。

差別化された比較優位性の例として、アップルのiPhoneは理解しやすいと思います。iPhoneは絶大なブランドがあり、他の韓国や中国のスマートフォンメーカーには太刀打ちのできないブランド・利益を叩き出している。何よりスマートフォンが欲しいのではなく、消費者はiPhoneを買いたいと思っているのである。

実際ウォーレンバフェットもアップル社には巨額の投資を開始しており、バークシャーハサウェイの持ち株の中でも時価総額では最上位となっています。

会社の堀が大きいほど見通しは明るい

バフェットは、先の例にあるアップルやコカコーラ のような比較優位性のことを「会社を守ってくれる堀(エコノミック・モート)」と呼んでいる。そして将来性の見通しが明るい会社を見つけるポイントとして堀の大きさを重視している。

会社の堀が大きければ業界の競争が激しくても、景気が悪くなっても安定した利益を上げ続けることができます。逆に堀が小さいと環境が少し変化しただけで会社の存続が危ぶまれる事態になってしまいます。

ウォーレン・バフェット

会社の堀を大きくするポイント

会社の堀を大きくするにはマーケティングでいうところのナンバーワン・オンリーワンを追求している会社だと思います。具体的なポイントとしては以下があれば堀を大きくすると考えられます。

  • 強いブランド力
  • 画期的な技術力
  • 独自のビジネスモデル
  • デザイン性に優れている
  • 他社よりも安く販売しても十分な利益を上げられる

競争相手との比較優位性を経営者がいかに大事に作っているかは永続的な競争優位性を作り出す上で重要なポイント。比較優位性があれば、より多くの消費者が顧客となり、そのサービス・商品を利用し会社は成長します(企業価値向上による株主価値の向上)

個別銘柄に投資する場合には、バフェットのようにシンプルで将来の見通しが明るい会社を選択することで長期的な成功を獲得できると思います。

参考:私の考える比較優位性のある会社

2020年3月時点で私の考える将来の見通しが明るい企業を下記に挙げておきます。いずれも米国株で誰でも知っている会社じゃないかと思います。もちろんブログ主であるJazzyKも投資している銘柄群で超長期的には成長して欲しいと願っています。

  • アマゾン
  • グーグル
  • アップル
  • フェイスブック
  • アドビ
  • マスターカード、ビザカード
スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください