お金の時間価値?初心者でもカンタン現在価値と割引率!
お金には時間価値があり未来になるほど減少する
現在の価値と未来の価値
今回はコラムなのでお金の時間価値について考えてみましょう。まずは、簡単な質問をさせてください。
お金に詳しい、あなたの父親からこんな提案がありました。
質問1:今すぐ10万円貰えるのと?来年10万貰えるのとどちらかいい?
さて、この質問はどうでしょうか?簡単ですよね。ほとんどの人が今すぐ10万円をちょうだい!と返答するんじゃないでしょうか?
あなたの頭のなかでは、来年まで待つより今すぐもらった方が価値が高いと瞬時に判断しているんだと思います。
現在の10万円 > 1年後の10万円
さて、次に父親は嬉しそうに条件を少しかえてきました。
質問2:じゃあ、今すぐ10万円貰えるのと?来年12万貰えるのとどちらがいい?
これはどうでしょうか?ちょっと悩みますよね。
ちなみに私なら来年まで待って12万円をもらいそうです。12万ということは運用利回り(利息)が20%とかなりのなかなかの高利率ですから。
絶対正解というわけではありませんが大部分の人が来年もらった方が得だと思います。
1年後の12万円 > 現在の10万円
上記二つをまとめると価格と価値の大小の関係は下記になりますね。
1年後の12万円 > 現在の10万円 > 1年後の10万円
同じ金額においては「現在のお金」の方が価値が高く、「将来のお金」は利息分などが増えていないと納得できないですよね。だって、手元に10万円あれば銀行に預けたり、債券を購入して運用すれば10万円以上になりますから。
お金にはこのように時間的価値があり、現在から未来にかけてその価値が減少していきます。
割引計算と複利計算
以前このサイトでも紹介した「複利」と「割引」は実は表裏一体です。なお複利については「 第3回:初心者は必見!投資の複利効果と資産倍増72の法則」をご覧ください。
複利計算:現在のお金から運用利回り(%)で将来の金額を計算
割引計算:将来のお金から割引率(%)で現在の金額を計算
なんだか複利計算と割引計算の文章は似ていますね、それもそのはず運用利回りと割引率は現在と将来から計算する意味では同じで逆のことをやっているだけです。
わかりにくいですかね(笑)具体的に下記表をみてください。上部が利回りの率になります。
例えば、「現在の10万円」を利回り20%で資産運用した「10年後の金額は¥619,174」になります。
逆に、「10年後の¥619,174」を割引率20%で割り引いた「現在の金額は10万円」になります。
このように複利の際の運用利回り(収益率ともいう)が、未来のお金を現在のお金(=現在価値)に割引計算するときに「割引率」という呼び方に変わるだけです。
ちなみに割引率は、金利などを利用するケースが多いです。
ただ、将来から現在に割引計算をする割引率を決めるのが不確定なので難しいですね。債権などでは6%ぐらい、株式などは15%などを私は割引率に用いたりしています。(人によってかわるので正解はないという意味です)
具体的な計算式等は省略しますが、これで複利計算と割引計算について整理できたでしょうか?
この割引計算が理解できるとお金にかかわる損得を色々な場面で検討するときに応用できると思います。
まとめ
お金の価値は未来に向けて価値が減少していく
複利計算と割引計算は表裏一体で逆の計算をしているだけ
割引率を決めるのは計算する人ごとに違うので正解はない