為替リスクの話と7つの回避方法!?
コラム:為替リスクの話(その1)回避方法
『第9回:初心者もカンタン!インデックファンドで国際分散投資』で国際分散投資について書いたので為替リスクに関するコラムをご紹介します。
これは10年以上前に発売した荒井拓也著「インターネットで始めよう!1,000ドルから本気でやるアメリカ株式投資 」にあるコラムです。
1998年に出版されたので現在2015年なので17年前の本になります。
書店では現在販売していないと思いますが、荒井氏の人柄あふれるふざけた文章の書き方も面白いし、株式投資についての内容は私の投資哲学に影響を与えてくれたと思っています。
さて、この本にあるコラム「為替リスクの話(その1)回避方法」を早速引用しておきます!
為替リスクの話その1
そんなものありません。と、1行で済まそうと思ったのですが、それではわざわざコラムをもうけた意味がないので、どれだけお役に立てるか分かりませんが幾つか回避方法をあげておきましょう。
まず一番いいのが・・・
第1の手段:何もしないでしないで円預金で預けておくこと。
本末転倒のようですが、これが(表面上は)1番であるのに間違いはありません。でも、儲けのチャンスは逸したくない。ここからジレンマの始まりです。
なので、第2の手段。
第2の手段:為替予約をとる。
もし、あなたが1億円以上もっていて銀行にそれなりの担保を預ければ、為替予約がとれるでしょう。その場合、円高に振れたらいいのですが、逆にドル高になりますとやはり損します。それにお金のない人には無縁の話です。
第3の手段:日本株ADRを買う。
これでは何のためにドルの証券口座を開いたのかわからないのですが、口座開設後、為替レートがどう見ても円高になるだろうという局面がきて、かつ日本株も上がりそうだ、少なくとも下がりそうにはない、考えられるときには、日本株ADRを買うことも一考に値します。あたれば「株高プラス円高」のダブルで儲かります。少なくともこうすれば為替リスクだけは回避できます。
次の手段は回避法というより発想の転換なのですが・・
第4の手段:円高になったらチャンスとみて、またドルを買い足す。
まあ、ドルのナンピン作戦ですね。ドルを株をナンピンするように買っていくのです。史上最高値が1ドル80円でした。念のため今後1ドルが60円になるとします。で、100円、80円、60円となったときにドルを買い足していきます。最初に120円で買ったとすれば平均の買値は90円になるはずです。平均1ドル90円の買値でしたら、またいつかはドル高に戻ってくるはずでしょうし、戻らなくても30%ほどの為替損でしたら、アメリカ株の運用でかえせるでしょう。この作戦は、将来ドルで何か買い物をするとか、米ドル圏の国に住むとか考えている人には特によいかもしれません。
次が私のおすすめ。
第5の手段:買う企業を通じて為替ヘッジをする。
グローバル企業の株をかうのです。グローバル企業は世界中から収益をあげます。海外からの収益が50%以上ならドル安になればドルで見た収益は上昇します。つまり、ドル安(円高)→収益アップ→株価の上昇。このドル安がもたらす株価の上昇分で(ありうべき)円高為替損をヘッジするわけです。例えば、コカコーラなどは売り上げの70%をアメリカ以外の国であげていますから、長期的には為替リスクとは無縁の投資となると言ってもよいでしょう。
第6の手段:1年で倍になる株を買う。
これなら1年で1ドルが60円になったって、へっちゃらのへです。冗談で言っている訳ではありません。
次はもっと本気です。
第7の手段:10年で10倍になる株を買う。
これでしたら、1ドル10円になってもいいのですから何も問題はありませんね。何か、ご質問でもありますか(笑)
為替リスクが地震と雷のつぎに怖い人にとっては、どれも気休めにもならないでしょうが、私に言わせれば為替リスクなんて屁でもないですよ。第一、為替リスクという地獄の3丁目(?)を通り過ぎてしまえば、あとはADRも含めれば文字通り世界中の株が買えるわけです。そして、その中には必ず1年で何倍にもなる株がある。リスクとリワード(報酬)からみて、為替リスクなどリスクのうちにも入らないのです。百万歩譲っても競馬などやるよりは全然いいですよ、お父さん(私の)。
でも、そう思えない人はやはり銀行と仲良くしてください。
いかがでしょうか?!為替リスクは確かにありますが、私もアメリカ株に資産の90%を投資していますが継続して投資し続けているとほとんど気にしていません。丁度、円高時にドルを購入したこともありますが、なにより長期的には円安ドル高になると考えていますので~。
『第9回:初心者もカンタン!インデックファンドで国際分散投資』ページにも書きましたが円建て100%というのも通貨の分散投資を実現していないので、寧ろリスクもあると思いますよ。お楽しみいただけたでしょうか?!